雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工例・建具、唐長文様「雪花散らし」

美しく暮らすということ

今回は京都を離れ、愛知県の閑静な住宅地。

唐紙に囲まれて暮らす素敵なご家族、H様のお宅を訪問し、お話を伺ってきましたので、H様の唐紙への想いと共に、唐紙のある素敵な暮らしをご紹介させて頂きます。

 

ある日の午後。

H様は到着の頃合いを見計らってご自宅の外で笑顔いっぱいにお迎えくださり、「どうぞどうぞ」と中へご案内してくださいました。

 

ご自宅に入ると良い気の流れが感じられ、自然光が入るとても心地良いエントランス。

お客様を最初におもてなしされるその空間には、唐紙師トトアキヒコによるアート作品『天輪四神』がお出迎えし、とても贅沢な空間でした。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工例・唐長アート作品『天輪四神』

 

「この作品が我が家に来てから、良き流れをもたらしてくれているような出来事が起きています…」

そうH様はお話してくださり、作品をとても大切にしてくださっていました。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙アート作品 トトブルー 天輪四神

 

『天輪四神』は2014年11月に発表された、トトアキヒコが考え制作した平成生まれの板木です。

 

トトさんは言います。

「唐長が持つ板木は、江戸、明治、大正、昭和を生き、守り伝えた人たちや愛した人たちの気が文様の起源と共に宿っている。

その気をふくめて、唐紙にうつしとられた時、単なるキレイな唐紙ではなく、見えないチカラが宿る美しい唐紙が生まれるのです。」

 

トトさんは、子や孫 … 100年後、200年後の唐長の未来のためにも、この平成の時代の空気を吸って生まれ、生きていく板木を作ろうと考えたのです。

“ 天輪四神 ” は、トトさんによる造語で、自身が歩まれてきた道のりや経験、知性、出会いがあってこそ、辿り着けたことばであり、文様であり、板木なのです。

文様には文字と文様の起源が描かれており、絵でもなく文字でもない四神がそこに描かれています。

 

 

H様はその後、唐紙の襖がある和室へとご案内してくださいました。

建築士さんとこだわって作られた、リビングから続く二間続きの和室には、息をのむ程美しい唐紙が佇んでいました。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 襖 唐長文様 花鳥立涌

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 襖 唐長文様 花鳥立涌

 

キラキラと上品に輝きを放つ唐長文様「花鳥立涌(かちょうたてわく)」と、唐長文様「吉祥草(きちじょうそう)」。

それぞれ雰囲気の違う文様ですが、同じ “ 雲母(キラ)地に白色 ” の色使いが空間を更に引き立て、静と動の調和による心地良さがありました。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 襖 唐長文様 吉祥草

 

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次の間の襖には、唐長文様「双葉葵(ふたばあおい)」。

やさしい水色地に金色で写しとられた文様は、窓からのやさしい光で上品に輝きを放ち、落ち着いた色がモダンな雰囲気となり、またハート型にも見える葵の葉が優しさを感じさせ、まさにH様ご家族にぴったりな文様です。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 襖 唐長文様 双葉葵

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 襖 唐長文様 花鳥立涌

 

こちらの和室には、トトアキヒコ独自の技法「しふく刷り」で作られた、2点の作品『星に願いを』も飾られていました。

両作品とも、約1200年以上前に伝わった星の文様「九曜紋(くようもん)」を用いており、トトさんが、その板木に宿る文様の起源と人々の幸せを願い制作した作品です。

また、ショパンを聴きながら制作したというエピソードもあり、音楽を聞き感じ、トトさんの心を通じて作品へと表現された透明感と、人の心・文化・歴史の奥深さを感じさせられる作品ではないでしょうか。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工例・唐紙アート作品『星に願いを』

 

また、廊下側の襖には、浅葱色地に上品な金色で写しとられた唐長文様「花鳥立涌(かちょうたてわく)」が。

床のフローリングに合わせてシックな色をお選びになられており、唐紙に色が入り、空間にバランスが生まれます。

また、和室に一歩入ると真っ白な世界が広がる作りは、暮らしに変化を与えるのです。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工例・襖「花鳥立涌」

 

H様宅の壁は、天然のスイス漆喰で仕上げられており、天然光や照明の反射がなく、唐紙にもやさしいつくりとなっています。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 襖 唐長文様 花鳥立涌

 

また、化粧室にも唐長文様「宝尽くし(たからづくし)」の銅色地に金で写しとられた唐紙が美しく輝いており、日々の暮らしの中、ホッとさせる安心感や優しい気持ちになる空間となっています。

ご家族やゲストの方にも気持ち良く時間を過ごしてほしいという、H様の想いがここにも感じられます。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 唐紙パネル「宝尽くし」

 

H様が「あとこちらにも…」と、少し嬉しそうな表情でご案内頂いたのが、ご主人様の書斎です。

ご職業柄、多くの資料や趣味の本を並べる、まるで図書館のような可動式の本棚があり、圧倒されました。

「将来、この書斎で好きな本と珈琲を飲みながら、美しい唐紙のある部屋で時間を過ごしたい」とおっしゃってくださり、まさに、男のこだわり空間に唐長文様「雪花散らし(ゆきはなちらし)」を用いた建具です。

黒に近い青で染められた地色に文様を白色で写し取られたとても印象的な景色でした。

 

H様はこの唐紙をご覧になった時、日本画家・東山魁夷の作品『年暮る』が脳裏に浮かんだそうで、降り積もる雪のように想えたそうです。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙住宅施工 襖 唐長文様 花鳥立涌

 

H様とトトさんの唐紙出会いは、約5年前の春のこと。

滋賀県にあるMIHOミュージアムに展示されている、トトアキヒコ唐紙アート作品『いのち』をご覧になられ、「その美しさには感動しました」とお話くださいました。

 

その後、ご友人にトトさんの話を聞かれ、「どんな人なのか…」と気になられた事がきっかけで、ブログなどをご覧になられ、そこで知ったトトさんの考え方や前向きさ、精神性に惹かれ、また、トトさんの「唐紙はずっと生きる」という言葉が心に残り、いつかは唐紙をご自身の暮らしに取り入れたいと、強く願われたそうです。

 

その後、ご主人様と出会い、ご結婚へ。

 

2011年秋頃に、ご自分達がこれから過ごしていくこととなる、お家のことを考え始めらた頃、お腹に小さな命が宿ったことで、唐紙のある暮らしを現実のものへと決心されたそうで、「子供の誕生が一番のきっかけだった」とおっしゃいます。

“ 美しいものを愛でる暮らしは、きっとご家族の幸せを未来へと導く ” とも考えられており、そんなお気持ちが、後押しとなったそうです。

 

H様が実際に唐紙と共に暮らしてみて想われること。

「唐紙の美しさにより、日々心を浄化し、ストレスも解消され、心が元気になり、やがて笑顔が自然と出てきます。

想いが込められた唐紙だからこそ、その息づかいを感じることができ、また特別な空気感もあります。

その中で暮らす幸せは、実際に住まないとわからなかったです。

多くの方々にも本物を暮らしに取り入れ、実感してほしいです… 」

そうお話して下さいました。

 

H様がご家族の未来を深く考えられたからこそ、今の暮らしの形があるのだと私たちは思います。

 

理想だったことが現実となり、そうして見えた景色は明るい未来へと続く道となり、同時に、歴史となって刻まれていきます。

 

美意識を高め、心豊かな暮らしをされているH様のご様子を身近に感じさせて頂きました、今回のご自宅訪問。

また、どこかの節目に訪れたいと思います。

 

時が経ち、たくさんの想いや素敵な物語を、再び笑顔でお話できる日を楽しみに…

 

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【雲母唐長(KIRA KARACHO)】

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(火曜・日曜・祝日休 / 不定休あり)
※ 完全予約制

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雲母唐長では、今回ご紹介しました唐紙作品や襖・建具など、個人宅や各種店舗に飾る唐紙から、公共施設・商業施設などの大型空間への唐紙作品など、さまざまなオーダーを承っております。
住宅の唐紙施工例はこちらからもご覧頂けます。

また、雲母唐長のホームページでは、2014年12月にスリープクリニック銀座様に納めました、唐紙師トトアキヒコによるトトブルー作品『ミズハ』について、新たに掲載しております。

どうぞこちらをご覧ください。