雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙店舗施工・トトアキヒコの作品

しあわせを繋ぐ場所… アトリエKIRA KARACHO [後編]

新たな旅立ちの日。

お二人が唐紙を選ばれたのは、2014年12月21日…

19年に1度しか訪れない新月と冬至が重なる「朔旦冬至(さくたんとうじ)」の日でした。

 

古来より、冬至は “ 極限まで弱まった太陽が復活する日” と考えられており、太陽と月の “復活の日” が重なる朔旦冬至は、非常におめでたい日とされています。

 

お二人の新しい場所には、唐紙師トトアキヒコによるたくさんの想いが込められた唐紙の作品も納められ、新しい物語が刻まれはじめています。

 

先日のブログ、「幸せを繋ぐ場所… アトリエ KIRA KARACHO[前編]」にて、大阪府豊中市から大阪市北区梅田に整体院を移転される、栗田先生と岡田様にご協力頂き、お二人とKIRA KARACHO(雲母唐長)のご縁が繋がったエピソードと共に、アトリエ KIRA KARACHOの様子や唐紙が生まれるまでをご紹介させて頂きました。

 

そこで今回は、これまでご紹介する機会の少なかった唐紙が生まれる様子や、お二人の新しい場所『リバランス seitai 愛メディカ』について、またその運命をお二人と共にする唐紙作品をご紹介いたします。

 

京都・御所西にある雲母唐長(KIRA KARACHO)アトリエ

 

唐紙のオーダーを承る際、お客様には一度アトリエへお越し頂き、トトさんより唐紙について様々なお話をさせて頂きながら、唐紙に用いる文様や地色(和紙の染め色)、のせ色(文様を和紙へ写し取る色)をお決め頂いています。

(※事情によりアトリエに来れない場合は別対応もしております。)

 

文様の意味や物語をお聞きになられたお客様の中には、ご自身の暮らしを改めて見つめられる方も多く、こんなことやあんなこと、未来への前向きなお気持ちが膨らみ、どんな唐紙が出来上がるのか…とても楽しみにされ、お帰りになるのです。

 

[唐紙が生まれる]

そうして決まった唐紙は、その後どのような手仕事によって生まれるのか…工程を追ってご紹介致します。

 

みなさんは、きらきらとした美しい唐紙をご覧になられたことはありますか?

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙師・トトアキヒコによる唐紙「葵唐草」

 

その煌めくものの正体は、鉱物を粉状にした雲母(うんも)によるものです。

顔料に雲母、布海苔などを混ぜ合わせたものを、「ふるい」というガーゼを張った道具へ、丁寧に色をつけていきます。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO の唐紙師制作工程

 

その後、そのふるいを使い板木へ色をのせた後、和紙を板木の上にそっと重ね、手の平でやさしく撫でることで、想いと共に文様を和紙に写し取ります。

この瞬間、江戸時代から391年にわたり、先祖代々受け継がれてきた唐長文様は、多くの人々の想いや歴史と共にまた新たに息を吹きかえし、唐紙に宿るのです。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO の唐紙師制作工程

 

経験により習得された感覚こそが、美しさを最大限に表現できる技となり、和紙に色がのることを手から感じ取ります。

(写真は初摺りの様子を撮影したものです。襖紙などの大きな紙の際は、別の工程も重ねています。)

 

 

道具は至ってシンプルです。

板木、乳鉢、乳棒、刷毛、ふるい。

板木はもちろん、道具にも愛情を注ぎ、大切に使われているのです。

 

[唐紙がお客様のもとへ]

栗田先生がオーダーされた唐紙はいくつもの工程を経て見事な作品として生まれました。

上品な金色の地色に浄化を表す唐長文様「変わり観世水」がさりげなく背景として添えられ、優しさ、そしてどこか力強さも感じられる鈍い銀色で写し取られています。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙店舗施工 唐長文様「蓮」 唐長文様「変わり観世水」

 

そして、過去と現在と未来… この世と目に見えぬ世界の狭間に咲きゆらぐ聖なる花「蓮」が一面に広がり、辺りを「光悦蝶」たちが楽しげに飛びまわり、また「月」へ向かうその姿は、明るい未来へと飛びたつ希望にあふれた景色のようにみてとれます。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙店舗施工 唐長文様「蓮」 唐長文様「光悦月」唐長文様「光悦蝶」唐長文様「変わり観世水」

 

月の満ち欠けは、引力という方法で海の潮の満ち欠けを引導します。

そして私たちの体もまた、70%は水でできています。

そのため、月の満ち欠けのサイクルは、体の周期と同じサイクルとも言われ、まさに体を整える、お二人の場所にはぴったりの物語が、唐紙によって表現されました。

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙店舗施工  整体愛メディカ 栗田先生

 

唐紙が、その場所や時間を華やかにし、また清らかな空気を生み出して、お越しになられた方の笑顔や会話に繋がっています。

 

お客様が整体院の入口を入られた際、一番に作品が目に入るよう、設置をしました。

作品が語りかけるように、心穏やかに、人の心と心で会話できるよう願いを込めて。

 

わたしたちのお客様に対する気持ちと、この空間から感じられる良い気の流れが、おもてなしとして形になっているようにも思います。

お客様は、唐紙の作品がふと目に入った瞬間、その美しさに驚かれ、感動が喜びに変わり… とても心地よく思ってくださっているようです。

 

『リバランス seitai 愛メディカ』は、お客様の健康面や心が、自身が病気にならないよう、常に予防意識を持ち、パフォーマンスを高める目的で始めました。

 

腰が痛い、足が痛い… という悩みを抱えた方の患部を治療していくことはもちろんですが、その後、自分自身の持つ力で、健康を維持し向上をさせていく…

それにより、五感も敏感になり、判断力や集中力などにも繋がる。

人生において健康こそが、人間力を高めていくのです。

 

人それぞれに、生活習慣が異なります。

日常生活から起きるお一人おひとりの体のねじれを元に戻し、心のケアを重ねてゆく。

この新たな挑戦には、五感を癒すためにも美しい唐紙の作品が必要でした。

 

…… そう栗田先生は目を輝かせて語ってくださいました。

 

 

雲母唐長 KIRA KARACHO 唐紙を飾った整体院「リバランス seitai 愛メディカ」

 

唐紙師トトアキヒコは言います。

 

ぼくの作品は、力を出しきるが、作品自体は100ではない。

見る人の心の中で完成する。

または、育ってゆくと考えるからだ。

だから、100ではない。

100のものを世にだせば、完成品として100以下にもそれ以上にもならない気がする。

だけど、90のものだとすると10に余白や余韻が存在する。

そこには人の心がはいる余地が生まれるのだ。

結果的に90のものが、その人の心の中で100になり、はたまた120になったりする。

ぼくはそれを期待する。

精一杯やりながらも、完成しないのだ。

( 〜2014.12.23 トトアキヒコブログより〜 http://toto.kirakaracho.jp/?eid=402 )

 

美しい唐紙から生まれる、余白。

その余白こそが、唐紙師トトアキヒコが人々に伝えていきたいことのような気がします。

 

日常生活に、自分の好きなものや自分の好きなことを取り入れ生きてゆく。

暮らしを通じて自分の美意識を保ち、きちんと自分の価値観で “ 好き ” がわかる美意識をもつ素敵な日常は、たくさんの笑顔が生まれ、心穏やかな世界へと繋がってくのではないでしょうか。

 

整体院「リバランス seitai 愛メディカ」の栗田先生・岡田様と唐紙師トトアキヒコ

 

二回に渡りました「しあわせを繋ぐ場所… アトリエKIRA KARACHO・前編/後編」。

唐紙を通じて生まれる人と人との繋がりや、人の想いがどのようにして唐紙の世界に表現されていくか、そのプロセスをご紹介させて頂きました。

 

 

雲母唐長 スタッフブログでは、今後も、唐長の唐紙によって生まれるステキなストーリーを、ご紹介して参ります。

 

【リバランス seitai 愛メディカ】

大阪市北区曽根崎2-1-12 国道ビル ラ・オカシオン804

TEL :06-4709-4477
営業時間:10:00〜20:00
定休日:不定休
※完全予約制

アクセス:
・阪急電鉄「梅田駅」徒歩約12分
・JR「大阪駅」中央南口より徒歩約10分
・大阪市営地下鉄御堂筋線「梅田駅」徒歩約7分
・大阪市営地下鉄谷町線「東梅田駅」徒歩約5分
・大阪市営地下鉄四つ橋線「西梅田駅」徒歩約10分
・JR東西線「北新地駅」1番出口徒歩約5分

 


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【雲母唐長(KIRA KARACHO)】

TEL:075-251-1550
MAIL:info@kirakaracho.jp
(火曜・日曜・祝日休 / 不定休あり)
※ 完全予約制

HP:http://www.kirakaracho.jp
Online Shop:http://shop.kirakaracho.jp

 

雲母唐長では、今回ご紹介しました唐紙作品をはじめ、店舗や個人宅に飾る作品から、公共施設や商業施設などの大型空間への作品など、唐紙によるさまざまなオーダーを承っております。

唐紙によるお名刺や結婚式などの招待状などもお引き受けしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
店舗などの唐紙施工例はこちらからもご覧頂けます。